木材の選び方

 

 

 

乾燥した木材は強度が上がり、長持ちする。

木材を活用するためには、乾燥することが大切です。なによりも右の図にもある通り、木材は乾燥して25~30%以下になると乾燥するほどに強くなってゆく材料です。木の強さを発揮させるためにも、しっかりと乾燥した材を使うことが大切なのです。さらには乾燥した木材は、とても長持ちします。反対に水分を多く含んだ木材は、腐食菌も繁殖しやすくなります。そればかりかシロアリも水分の多いところを好むので、狙われることになります。200年住宅の実現には、乾燥は欠かせない条件なのです。

 

古民家には乾燥した木材しかない。

昔からの家の造り方は手間のかかるものでした。切り倒した木材は、葉をつけたまま寝かせて「葉がらし」をします。次に運搬や貯木場で水に浸けて、樹脂養分を薄めてから、何年もかけて天日で自然乾燥します。骨組みを組んで屋根をかけてからも、しばらく野ざらしにして乾燥し、材の「あばれ」を補正します。住んだ後も囲炉裏に火をくべ、煙でいぶし、壁の隙間風も乾燥に貢献しています。しかし現代では、こうした乾燥は手間の面でも、住宅の性能の面でも、すっかり難しくなり、伐採から現場に運ばれるまでの工程の中で行われるようになりました。

 

木材を乾燥するのが、むずかしい。

木材は乾燥させると縮みます。そのために乾燥が弱いと干割れを起こします。また、縮み方も繊維の方向によってさまざまであり、材の変形も起こります。変形材を外して使うことや、乾燥設備への投資や手間とエネルギーを考えても、木材の乾燥は容易ではなく、それなりにコストもかかります。
一般的な機械乾燥のKD材でも、含水率は20%前後で、しかも芯までの乾燥ではありません。たとえば、木材に背割れを入れるのも乾燥工程を楽にするひとつの方法ですどちらも乾燥がすすむ室内に現す材として使うには不充分なものです。乾燥をしっかり進めるためには、ラミナと呼ばれる板状にして乾燥させるのが、コストを考えても最良の手法といえます。

 

積層させることによって強くなる。

木は乾燥させることで強さは増しますが、天然の生物資源である木材は、1本1本に個性があって、強さのバラツキにも大きな幅があります。安定した強度を確保するために考案されたのがエンジニアリング・ウッドです。海外で先行して開発されましたが、日本の伝統技術の中にも、修正した木材は使われていました。木にモク目があって強さが増すように、材を積層した方が、より強度を発揮できます。右の強度比較の表のような実験のデータがあります。が、コストを考えても最良の手法といえます。さらに生産の段階でも工場のラインの上を移動しながら、すべての材の強度が測られ弱い部分は取り除かれます。つまり強さの保証ができる材へと生まれ変わっているのです。