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2013年10月8日

コラム「上足文化を見なおす」

 

住まいは”巣”まい

「上足文化を見なおす」


日本の住まいは、玄関で靴を脱いであがるのが常識です。日本人は1000年以上も前から畳の上でゴロゴロできるという特有の文化がありました。

欧米でも一時の日本ブームが発端となり、椅子の生活を座る生活に切り替えるのが流行りましたが、今やこうした“和”の生活スタイルが憧れとされ、すっかり定着しつつあるようです。

ニューヨーク、マンハッタンの高層住宅の最上階のトップハウスには玄関があり、ここの住人は部屋を入るときは靴を脱ぎます。室内には畳の代わりにシャギーと呼ばれる毛足の長い絨毯を敷き、足の短い座椅子を置いて座卓のように浸かっているといいます。

日本に椅子やテーブルなど家具という概念がもたらされたのは明治になってからですが、一般家庭に置かれるようになるのは関東大震災の後です。

戦後、日本の住宅の洋風化が本格的に進み、家の中の畳の割合がどんどん減っていき、床の間や障子、縁側も姿を消しました。その姿をとどめてはいても、本来の機能や美しさはありません。そもそも、玄関で靴を脱ぐ上足文化と靴を脱がない西洋の下足文化はうまく融合するのでしょうかーーー。

最近、京都の町家に手を入れ、活用する動きが注目され、それを機に各地で古い日本家屋、しもた屋の人気が上昇しています。靴を脱ぎ、畳に座るスタイルの飲食店も多くなっていますが、これは日本人の上足文化への回帰の現れとみてよいでしょう。

[Weekly HABITA抜粋]

 

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